[ Ace Hotel Kyotoを選んだ理由 ]
元々夫は「結婚式なんてする意味がない、必要がない」と言っていました。
家族や友人に感謝を伝えるのであれば、高額なお金を払って結婚式を挙げるのでなく直接会いに行けばいい、と。
私は「母に花嫁姿を見せてこれまで育ててくれた感謝を伝えたい」という思いを伝え、“仕方なく”挙げる方向に。
最初はレストランで家族だけの小さな式を考えていましたが、以前から何度も訪れていたエースホテルの雰囲気が大好きで、興味本位でウェディングフェアに参加しました。
そこで出会ったのが、責任者の浴果里さんでした。
「ところでなぜ2人は結婚式をするの?」「これから夫婦としてどうありたいの?」「そのために結婚式を挙げる必要は本当にあるの?」そんな問いかけの一つ一つが、私たちの価値観を大きく揺さぶりました。
そして夫は「高い投資だからこそ、その価値を最大化する」という考え方に共感。
私は“夫や家族、友人と、何より自分自身と向き合うきっかけ”として、ここで結婚式をしたいと思いました。
“エースホテルで結婚式を挙げる以外、他の結婚式場は考えられない”そう言い切れるほど、エースホテルのウェディングとの出会いは衝撃的でした。
孵き

[ 私たちが大切にしたかったこと ]
「家族や友人への感謝を素直に伝えること」「自分自身の内側に丁寧に寄り添い向き合うこと」です。
夫は、心から尊敬し信頼している仲間たちへ。私は、これまで支えてくれた家族と友人たちへ。
自分たちの言葉で、一人ひとりの目線を合わせて、想いをまっすぐに伝えるために、自然と少人数の式になりました。
一人ひとりのゲストと歩んできた道のりを思い返しながら手紙を書いていると、その人はどんな存在なのか、なぜそう思えるのか、これからどう繋がっていきたいのか、文字にして初めて湧き上がってくる気づきがたくさんありました。そしてより一層、これからも大切にしていきたい繋がりだと改めて思えました。
そして、プランナーの綾さん、司会のりみさんとの何時間にも及ぶ対話を通して、これからの人生をどう生きたいのか、そのために何ができるかを考え続け、自分の感情に丁寧に寄り添い、自分の人生に責任を持つきっかけをもらいました。
[ 結婚式でゲストからもらったもの ]
たくさんの「愛」を受け取りました。
会場に入ってすぐに涙している友人の姿を見て思わずもらい泣きしたり、尊敬している友人からの一言に胸を打たれたり、両親からどんな想いで私たちを見守り育ててくれたのかを聞いて、その愛情の深さを知りました。ゲスト一人ひとりが、それぞれのかたちで想いを届けてくれました。
その愛は、式が終わった後にも続いていて、後日、友人が涙ながらに「手紙を読んで心が動いた」と伝えてくれて、勇気を出して想いを言葉にすることの大切さを感じました。
ウェルカムスピーチで「人とのつながりを形にしたい」と伝えましたが、初対面のゲスト同士が自然に笑い合い、会話を楽しんでいる姿を見て、つながりが新たに生まれ、広がっていく瞬間を目の当たりにしました。
この日を通して、私たちは“想いを素直に伝えることで、相手はしっかりと受け取ってくれる。そしてその想いは返ってくる”ということを実感しました。
[ クリエイターたちについて ]
クリエイター全員が、ただ“結婚式を作り上げるスタッフ”ではなく“私たちに本気で向き合ってくれるパートナー”でした。
準備期間は私たちにとって“自分と向き合う時間”そのもので、迷いや感情の波を何度も経験しました。そんな時、クリエイターの皆さんは対話を重ね、思いを丁寧に受け止めてくれました。その時間を通して、私たちは“人生の捉え方”そのものが変わりました。自分たちの内側にあった想いや可能性を、クリエイターの皆さんからひとつずつ引き出してもらいました。
当日私たちが安心して笑顔でいられたのは、クリエイターの皆さん一人ひとりがその道のプロフェッショナルとして、そして1人の人間として本気で寄り添ってくれたからです。
クリエイターの皆さんの姿を見て、“全力で向き合うことの素晴らしさ"を学びました。この出会いは私たちにとって大きな転機であり、これから生きていくうえでの大切な指針になりました。

[ 今思うこと ]
私たち夫婦は元々仲が良く、日頃からたくさん会話していましたが、この準備期間は、今まで以上にお互いの価値観に触れ、何度も対話を重ねました。
「プランナーのあやさんが言っていたことって、こういうこと?」「司会のりみさんの言葉、響いたな〜」
打ち合わせ後から布団に入るまでにそんな会話を繰り返し、2人の関係はこれまでとは違う深さで結び直されていったように思います。
そして、2人で誓いの言葉を交わし、"愛を持って想いをまっすぐに伝えること"の大切さを、身をもって感じました。
私たちの結婚式の本質は、プロセスそのものだったと思います。
迷いながらも感情を整理し、お互いを思いやり歩み寄ってきた時間が、私たちを強くしてくれました。
あのプロセスがあったからこそ、夫婦として、人として成長できたように感じます。
結婚式が終わって、夫が「ここで結婚式を挙げて本当に良かった」と言ったとき、その言葉に込められた全ての想いが伝わってきて、胸がいっぱいになりました。
これからも、ただ増えていくようで減っていく日々の中で、あの日の誓いを胸に、1日1日を丁寧に、お互いの笑顔のために、共に歩んでいきたいと思います。

PLANNING:細川 綾
DRESS:Atelier de Le ciel
TUXEDO:齋藤服飾研究所
PHOTO:タナカタツヤ
FLOWER:仲村 宙
HAIR&MAKEUP:Ryota & Ami
MC:荻原 理美
MUSIC:Studio Line












